ポット・アルストロメリアの管理方法


ポット・アルストロメリアは管理のコツをつかめば、毎年豪華な花を咲かせてくれます。
 一年中の手入れとなりますが、難しいことはありませんので、ぜひお楽しみください。


咲いている花の管理(6月ころまで)
置き場所・水やりなど
お買い上げの時にかかっているビニールやセロファン、ラッピングなどは、持ち運びの時に花を傷めないためのものです。そのままにしておくと全体が蒸れてしまうことがありますので、できるだけ早く外してください。
 置き場所は陽の当たる、風通しの良いところを好みます。日陰に置くとヒョロヒョロとして倒れてしまうことがあります。
 水は土の表面が乾いたらたっぷりと、2~3日に1度くらいが目安です。
また、肥料を好みますので固形肥料やアンプル肥料を置くか、1週間に1度くらい液体肥料を与えてください。

散り始めたり、色あせた花は早めに摘み取ります
花が終わる目安は、
 ①色があせ、花びらにしわが寄る
 ②花びらが透ける
 ③雄しべの花粉が落ちる
 ④散り始める
など、いくつかのパターンから判断できます。
早めに摘み取ることで次の花がよく咲きますので、鑑賞期間が終わったと判断できたら早めに摘み取りましょう。

花を摘むときは、花ひとつひとつの根元から
今咲いている花の下には、小さなつぼみが控えています。花を摘むことで次の花に栄養が回り、より大きく豪華な花を咲かせることができます。
また、同様に繰り返すことで最後のつぼみまできれいな花を咲かせてくれます。
 一番大きな花を「一番花(いちばんか)」、次のつぼみを「二番花(にばんか)」「三番花(さんばんか)」と呼びます。一番花の摘み取りを行わないと二番花以降の花が小さくなったり、時として咲かなくなってしまいます。

花を摘んだあとは
花を摘むと少し寂しくなってしまいますが、陽当たりも良くなって次の花を咲かせてくれます。

全部のつぼみが咲き終わったら

全部のつぼみが咲き終わったら、葉っぱを残して枝分かれの付け根をポキンと折ります。
 花の咲かない枝ですが、葉っぱが光合成をすることで株に栄養を蓄えてくれます。

葉っぱが黄色くなってきたら

花を折った枝は、徐々に葉っぱが黄色くなってきます。葉っぱが黄色くなった枝は役目を終えた証拠になりますので、根元をつかんで引き抜いてください。
 引き抜くときは根元を持って真上に引き上げます。横に引っ張ると次の芽を傷めてしまうことがあります。固くて抜けないときは、少しねじりながら引っ張ると抜けやすくなります。
どうしても抜けないとき、無理をしすぎると株全体を痛めてしまいますので、根元から切ります。

引き抜くことで株全体に光を当てます
引き抜くことで株の根元にスペースができ、次のつぼみに光が当たることでより良い花を咲かせることができます。
また、アルストロメリアは引き抜くことで根に刺激が与えられ、次の芽の発生が良くなる性質があります。

花の時期の管理作業はこの繰り返しとなります。

花がなくなった後の管理(6月以降)

夏の間は葉の整理をします

アルストロメリアは暑い時期も元気ですが、花の時期は春から梅雨のころまで。残念なことに夏から冬のあいだはあまり花を咲かせません。
 夏の間は細い茎が発生します。そのままにしておくと株が蒸れたり、新しい芽の発生を妨げますので、古い葉が黄色くなってきたり、細い茎があまりに多いようでしたら引き抜いてあまり混み合わないようにします。

順番に葉っぱが黄色くなってきます
引き抜きかたは同じく茎の根元を持って真上に引き抜きます。細いものは気持ち良くプチンと抜けてきます。真夏を過ぎると本数も減ってきますが、黄色くなった葉を整理しながらあまり混み合わないようにするのは同じです。
 置き場所は夏は半日陰のできるだけ涼しいところ、冬は凍らないように室内の日当たりの良い場所で管理しますが、できるだけ日光に当ててください。
 冬場は0℃以下になると地上部が枯れてしまいますが、マイナス5℃以下にならなければ根が残り、春に再び生えてきます。それ以上強い寒さに当たらないように春先まで管理をしてください。
 水やりは夏は2~3日に1回、冬は2週間に1回くらいで、花が咲かない時期も常に肥料が切れないように液体肥料を与えるか、固形肥料を与えてください。

作業内容まとめ

内容 3月~6月(花の時期) 7月~10月 11月~2月
置き場所 陽当たりの良い場所 半日陰の涼しい場所 0℃以上に保てる室内
水やり 2~3日に1度 2~3日に1度 10日~2週間に1度
肥料 1週間に1度 1週間に1度 1か月に1度
作業 花摘み・引き抜き 黄色くなったら引き抜き 黄色くなったら引き抜き
その他のポイント
  • 株がだんだん大きくなると鉢の中で根詰まりを起こしてしまいますので、2~3年に1度株を割って植え替えをします。
  •  植え替えは古い根を切り取り、2~3つに割って園芸用の土に鉢植えしてください。
  • 植え替えは秋風の吹くころ、9月~10月上旬に行います。暑い時期に行うと、株が暑さで腐ってしまうことがありますので注意してください。
  • 温暖な地域では地面に植えても良いですが、マイナス気温が続くと枯れてしまいますのでおすすめはできません。また、地面に植える際もあまり暑い時期は避けて、9月に入ってから行ってください。